[民法改正案 特定の債権者に対する担保の供与等の特則]
特定の債権者に対する担保の供与等について、次のような規律を設けるものとする。
(1)債務者がした既存の債務についての担保の供与又は債務の消滅に関する行為について、債権者は、次に掲げる要件のいずれにも該当する場合に限り、詐害行為取消請求をすることができる。
ア その行為が、債務者が支払不能(債務者が、支払能力を欠くために、その債務のうち弁済期にあるものにつき、一般的かつ継続的に弁済することができない状態をいう。(2)アにおいて同じ。)の時に行われたものであること。
イ その行為が、債務者と受益者とが通謀して他の債権者を害する意図をもって行われたものであること。
(2)(1)に規定する行為が、債務者の義務に属せず、又はその時期が債務者の義務に属しないものである場合において、次に掲げる要件のいずれかにも該当するときは、債権者は、(1)の規定にかかわらず、その行為について、詐害行為取消請求をすることができる。
ア その行為が、債務者が支払不能になる前30日以内に行われたものであること。
イ その行為が、債務者と受益者とが通謀して他の債権者を害する意図をもって行われたものであること。
上記は、法務省発表「民法(債権関係)の改正に関する要綱案」(平成27年2月10日決定)の内容の一部です。今国会に提出され可決された場合、施行は2〜3年後の模様です。
<トップへ戻る>