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[民法改正案 保証人の通知義務]

 

 民法第463条の規律を次のように改めるものとする。

ア 保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、主たる債務者にあらかじめ通知しないで債務の消滅行為をしたときは、主たる債務者は、債権者に対抗することができた事由をもってその保証人に対抗することができる。この場合において、相殺をもってその保証人に対抗したときは、その保証人は、債権者に対し、相殺によって消滅すべきであった債務の履行を請求することができる。

イ 保証人が債務の消滅行為をした後に主たる債務者が債務の消滅行為をした場合においては、保証人が主たる債務者の意思に反して保証をしたときのほか、保証人が債務の消滅行為をしたことを主たる債務者に通知することを怠ったため、主たる債務者が善意で債務の消滅行為をしたときも、主たる債務者は、その債務の消滅行為を有効であったものとみなすことができる。

ウ 保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、主たる債務者が債務の消滅行為をしたことを保証人に通知することを怠ったため、その保証人が善意で債務の消滅行為をしたときは、その保証人は、その債務の消滅行為を有効であったものとみなすことができる。

 

 

 

 

 

上記は、法務省発表「民法(債権関係)の改正に関する要綱案」(平成27年2月10日決定)の内容の一部です。今国会に提出され可決された場合、施行は2〜3年後の模様です。

 

 

(参考)

現行の民法463条

@ 第443条(通知を怠った連帯債務者の求償の制限)の規定は、保証人について準用する。

A 保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、善意で弁済をし、その他自己の財産をもって債務を消滅させるべき行為をしたときは、第443条(同前)の規定は、主たる債務者についても準用する。

 

 

 

 

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